共通算定モジュールとは?2026年改定後のWebORCA並行稼働を整理
診療報酬改定DXの共通算定モジュールの位置づけ、2026年6月本格運用、WebORCAクラウド版の品質向上のための並行稼働(手上げ・2027年1月順次拡大)、手続きと料金の現時点の取り決めを開業医向けに解説します。
診療報酬改定DXの共通算定モジュールの位置づけ、2026年6月本格運用、WebORCAクラウド版の品質向上のための並行稼働(手上げ・2027年1月順次拡大)、手続きと料金の現時点の取り決めを開業医向けに解説します。
共通算定モジュールは、診療報酬の点数算定と患者負担金の計算を国が整備するクラウド上の基盤です。2026年6月1日から本格運用が始まっており、WebORCAクラウド版利用者向けには、算定精度を上げるための並行稼働への協力募集が2026年10月以降に本格化します。
本記事は、厚生労働省の診療報酬改定DX資料と、ORCA管理機構(2026年9月17日「共通算定モジュール対応説明会」)の内容を、開業医・事務向けに整理したものです。外来データ提出加算の「データ提出」とは別の仕組みです。
医療DX工程表では、レセプト周りのモダンシステム化の柱のひとつが共通算定モジュールです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 役割 | 診療報酬の算定、患者負担金の計算 |
| 接続の基本 | クラウド型レセコンとのクラウド間連携(オンプレ型は各ベンダー経由でモジュール提供) |
| 将来機能 | レセプトの作成・請求を支援する機能の追加(令和10年度に請求支援機能の実装が工程表上で示されている) |
| 関連整備 | 共通算定マスター・コード、地単公費マスター、電子点数表の改善 |
最終的には、改定のたびに各社がバラバラにルールを実装する負担を減らし、共通マスターと共通算定を全国医療情報プラットフォームと連携させる方向性です(出典:厚生労働省「診療報酬改定DXの取組について」)。
注意
「共通算定モジュール」と「外来医療等調査へのデータ提出」は名前が似て聞こえる場面がありますが、前者は算定・負担金計算の基盤、後者は調査データの提出義務です。混同しないでください。
工程表・説明会資料から、現時点で押さえるべきタイムラインは次のとおりです。
| 時期 | 出来事 |
|---|---|
| 令和6年度〜 | 設計・開発、α版、先行医療機関での改善 |
| 令和8年6月1日 | 共通算定モジュール本格運用開始 |
| 令和8年診療報酬改定 | 改定内容と並行してモジュール側の対応が進行 |
| 令和8年度 | WebORCAクラウド版で品質向上のための並行稼働(協力募集・順次拡大) |
| 令和9年度以降(予定) | WebORCA利用申請書にモジュール利用可否項目を追加 |
| 令和10年度(予定) | 請求支援機能の本運用 |
本格運用開始後も、市町村独自の取り扱いがある地単公費などで、正しく計算できない事例が報告されているとORCA管理機構は説明しています。そのためWebORCAクラウド版では、実データを用いた並行稼働で精度改善を進めます。
並行稼働は、「明日からレセコンを国のモジュールに切り替える」運用ではありません。
| 観点 | 並行稼働中の扱い | |
|---|---|---|
| 受付・会計の手順 | 変更なし(画面上の追加作業なし) | |
| 請求の主体 | 引き続きWebORCAでの運用 | |
| 送るデータ | 個人情報を含まない計算要求(説明会資料の記載) | |
| 目的 | 地単公費等を含む算定精度の検証・改善 | |
| 時期 | 内容 | |
| 2026年9月17日 | システム事業者向け説明会 | |
| 2026年10月7日 | ORCAカンファレンス等での周知 | |
| 2026年10月〜 | 医療機関向け協力依頼(手上げ方式)。WebORCA上に「協力する」等の選択UIを用意予定 | |
| 協力受付後 約2週間 | ORCAMOが支払基金へ利用手続き(医療機関名・医療機関コードを使用) | |
| 2027年1月〜(予定) | システム負荷を見ながら並行稼働ユーザを順次拡大 | |
| 項目 | 令和8年度(並行稼働期) | 令和9年度以降(予定) |
| 支払基金への申請書 | 医療機関からの提出不要 | WebORCA利用申請書に利用可否項目を追加予定 |
| 利用手続きの実務 | ORCAMOが支払基金手続きを実施 | (詳細は今後の案内) |
| 協力意思表明 | WebORCA新着情報から(変更可) | — |
| 利用料金 | 発生しない(普及までの取り決め) | 将来有料化予定だが金額は未定 |